3Dプリンターの積層痕を消すにはスプレーパテ！紙やすりと組み合わせればお手軽簡単高精度！

本記事ではBambu LabなどのFFF/FDM方式の熱造形3Dプリンターの積層痕を無くすための方法を紹介しています。
盛る方向での対策案を紹介しています（削ったり溶かしたりは別記事で紹介します。）
盛る以上マルチカラープリントの色情報は失われますが、その分盛る方向で発生するメリットもあるのでそういった事に興味がある方は是非読んでいってください。

このようにやすりがかけられない溝でもきれいに積層痕を消すことができます。

ちなみに最終的に私が使用することにしたのは以下の商品です。

スプレーパテ

ホルツ 補修用パテ 超薄付けパテ スプレータイプ

この肉持ちの良さが、模型用サーフェイサーやトップコートでは積層の隙間から内部へしみこんで全然表面の積層痕を埋めてくれないという問題を解決してくれます。

以下の画像がスプレーパテを使用した造形物です。単なる塗り重ね塗装のみでも画像真ん中のように積層角が20°の積層痕を完璧に埋めることができています。積層ピッチ0.16㎜と積層痕が大きく出る条件での結果で十分な結果が出ましたので、積層角20°以下となる箇所（大抵の場合は造形物の先端のみになると思います）はスライサーの可変積層ピッチ機能を使用して積層ピッチ0.08㎜にすれば最大の効果を得ることができるでしょう。

#400番のやすりだと指触りはツルツルした触感ですが見た目にはヤスリ痕がうっすら見える程度になります。ツヤのあるキャンディ塗装をしない限りは#400番までで十分といえるでしょう

積層ピッチ0.16㎜の積層痕を スプレーパテで消せるか検証
項目	無加工	塗装	やすり #400番
必要重ね塗り回数	0回	1回
積層角-10° 重ね塗り回数-20回 塗装時間-25分
積層角-20° 重ね塗り回数-10回
積層角-30° 重ね塗り回数-5回
積層角-40° 重ね塗り回数-3回
積層角-50° 重ね塗り回数-2回

一緒に折り畳み収納できる簡易塗装ブースもオススメ

スプレー塗装をめったにしないのであれば屋外で作業すればよいですが、今後頻繁に行いそうなら塗装ブースも用意した方が良いです。入門～中級者向けにはAusucの塗装ブースがオススメです。入門者レベルでは毎日使うわけではない塗装ブースに部屋の一角を占拠され続けるのは負担が大きいので、折り畳み収納が手軽にできて、手元証明や回転台、塗料ホルダーなどが一体になったこの商品がオススメです。さらに簡易的な塗装ブースは2000円台からありますが、換気と塗料の吹き返しを対策できるファン内蔵タイプが良いと思いますので、その中で最もコスパが良い商品がこちらです。新商品なのでレビューが付いていませんが、そのかわり期間限定の2000円OFFのクーポンがあり実質旧機種と同じ値段で購入できるのはチャンスだと思います。

うすづけパテ

SOFT99 バンパー用うすづけパテ

多くの重ね塗り回数が必要な積層角-10°～20°の積層痕、ブリッジやサポート痕に対しては、事前に局所的な対応をしておくのが全体のクオリティを素早く上げるコツです。 SOFT99 バンパー用うすづけパテでサッと穴埋めをして余分なパテを拭き取った後にスプレーパテで細かい積層痕ごと均してしまえば、2～3回の重ね吹きでどんな積層痕も綺麗に消すことができます。

まとめ

今回の記事はあなたの悩みを解決できましたでしょうか？単色で良いが積層痕を消して見映えを良くしたい人や、塗装を前提とした土台作りにFFF/FDM方式の熱造形3Dプリンターを使用している人、シリコン複製や植木鉢などの液体の浸透を防止したい人にとっては良い選択となるのではないかと思っています。フィラメントの色味を残したい人向けには別の記事で方法を紹介するね。これで快適な3Dプリントライフを！また何かわかったら共有するね。サラダバー！