3Dプリンターで作ったものを販売し始めると3Dプリンターの複数台持ちになってくるのではと思います。ですがプリンター数が増えてくるとどうしても置き場所が困るんですよね。というわけで今回は3Dプリンターに適した棚をご紹介します。
良さそうなサイズだったので棚を購入したは良いが3Dプリンターを載せて動かしてみると3Dプリンターの振動で棚がグラグラ揺れてイマイチ…でも大きな買い物だから買い替えるわけにもいかない…とならないようにしっかり3Dプリンタラーのレビューを見て見ましょう!
メタルラックを使用したりアルミフレームを使用して3Dプリンターの台などの置き場所を自作する人もいますが、現状3Dプリンタラーが最終的に到達する最適解は『ゴリララック1択』のようです。良い置き場所は3Dプリンター自体の振動対策にも有効で造形物の品質も向上しますので、容量や形状以外に強度にも気を配ると良いでしょう。
幅122㎝大容量タイプ
幅82cmスリムタイプ


私が参考にした幅122㎝の大容量タイプの組み立て動画を置いておきます。
参考にBambu Lab製品の外形サイズの比較表を記載しておきます。棚選びの参考にしてください。
※公式サイトの外形サイズは屈曲できない電源配線を含まないなど設置検討には適していませんでした。
※本比較表は屈曲できない配線を含んだ外形サイズで、屈曲できる部分は「以上」として最低値を記載しています。
3Dプリンターを置くのに最適な棚板の高さはこれだ!

3Dプリンターをラック棚の中ほどに置く想定の人もいれば、天面に置く想定で台を想定している人もいるでしょう。どちらにも共通して考えなければならないのは、「棚板の高さはどのくらいが良いのか」だと思います。
私としては、上限は頻繁におこる動作であるビルドプレート取り外しが「小さく前にならえ」した腕より低い位置で出来ることが重要だと思います。大体へその高さと一緒ですね。二の腕を上げた状態での作業というのは日常あまりないので思った以上に腕が疲れますし、視認性が悪ければ造形物の取り残しが可動部に巻き込まれてエラーなんてことが起こりうると思います。またビルドプレートの取り外し動作には手首の上下スナップが含まれるのでこの動作を二の腕を上げながらするのは実際に経験して大変だと感じました。
下限は待機状態のビルドプレート面が「股下」より高い位置にあることが重要だと思います。上限より優先度は低いですがそれより低い位置だと中腰で作業することになるので腰への負担が大きくなります。
立った状態のへその高さが平均して90~100cm、股下が70~80cm、待機状態のビルドプレート面の高さは約8cm、これにビルドプレート取り外し時の手首のスナップ分を加味して、だいたい60~90cmの位置に棚板の高さがあると良いでしょう。※身長175㎝なら棚板の高さは87cm以下が最適かなというのが私の感想です。
Umimile スチールラック
棚板の天面に3Dプリンターを置くスタイルの場合でお手頃価格で購入するならUmimileが良さそうです。頻繁にセール価格で割引きしているので参考価格より安いことが多いですし、サイズ感も必要な基準を満たしています。Bambu Lab A1 miniやBambu Lab A1は可動時の配線が奥行40cmからはみ出るので壁付け設置する場合は横向き設置にする必要がある点は事前に確認した方が良いです。
レビュー情報では幅80cmのタイプから棚板に梁が入るようなので、強度を気にする場合は幅80cmのものを選びましょう。
\ 商品画像欄に組立動画あり/

ゴリララック
ゴリララックは、耐久性の高いスチール製の収納ラックで、倉庫、ガレージ、オフィス、工場、自宅など、さまざまな環境で使用されています。価格帯と比較した耐荷重が飛びぬけて優秀で、他のスチールラックと違い棚板の天面が別体になっている分天面以外の板金を厚くすることができており、これにより強度が高く歪みに強い構造となっています。
基本スペック
- スチールラック
- サイズ 183cm x 122cm x 46cm
- 重量 51 kg
- 棚数 5 段(天板含む)
- 色 ブラック(フレームは粉体塗装、棚板はメラミン化粧板)
- 棚一段あたりの耐荷重 453 kg

- スチールラック
- サイズ 183cm x 82cm x 41cm
- 重量 23kg
- 棚数 5 段(天板含む)
- 色 ブラック(フレームは粉体塗装、棚板はメラミン化粧板)
- 棚一段あたりの耐荷重 363 kg

ゴリララック購入者の3Dプリンター設置例

特徴
- 高耐荷重
- 1段あたりの耐荷重が453kgと一般的な収納ラックの4倍以上、他の業務用スチールラックとの比較でも3倍と圧倒的な耐荷重があります。
- Bambu Lab製品で一番重い X1-Carbonは14.13kg、1番軽いA1miniは5.5kgなので1段に横並びに3Dプリンターを置く構成が可能で、十分な耐荷重の余裕が棚板の平面度を保証してくれます。
- シンプルな組み立て
- ボルトレス設計で、工具を使わず簡単に組み立て・解体ができる。ゴムハンマーなどで少し叩きながら組み立てるとよりしっかり接合できます。
- 総重量51kgと結構な重さなので組立て時のフレーム1本は2~3㎏と結構な重さがあるので2人で組み立てた方が楽。
- 組立時間は慣れていれば30分、初回は1時間程度。
- 組立後はかなりの重量でキャスターも付いていないので移動は手軽ではない。
- 頑丈なフレーム
- スチール製の骨組みと強化された棚板。粉体塗装は製品表面の摩擦や損傷を軽減。
- スチール製の頑丈なフレームが3Dプリンター動作時のX・Y・Z軸の振動の影響を抑えプリント品質が向上
- カスタマイズ可能
- 真ん中の高さで上下に分割して、2つの棚としても使用できる(結合時は強度を出すために合わせ目の位置に棚板の設置が必要)
- 棚板の高さを3.8cm単位で調節可能
- エンクロージャー(囲い)をDIYして装着することも可能

ゴリララックと相性の良い製品
高さ調整可能な棚板の高さをどう設定するかにもよりますが、カインズのシステムケースと組み合わせるのが使い勝手が良さそうです。(カインズ(CAINZ) システムケース 180 ダブルを1段に6つ使用する構成)


ルミナスラック
組立性や可動性からゴリララックほどの剛性を求めない使用法の方にはルミナスラックが人気です。棚板高さの細かい調整やカスタム性の高さ、必要十分な構造が人気でオタクはみんなルミナスラックに終着すると私は思っています(笑)。細かいパーツ構成であることが組立て場所への移動や一人での組立にかなり便利な形状となっています。自宅用DJブースを作る人なんかは机として利用しているそうです(机は大抵高さ70前後でDJブースの理想である80~90cmぐらいの机がこの世にほとんどないから)。ルミナスラックだと好きな高さに調整できる点で重宝されています。趣味やレイアウトが変わってもルミナスラックは柔軟に合わせられるから好き。
具体的な使用例としては天井への突っ張り棒で剛性の弱さを補ったり、3Dプリンタの足に防振機構を追加してルミナスラックへの振動を抑える方法があります。
Bambu Labはキャリブレーションが優秀のため、造形精度をシビアに考えなければルミナスラックの剛性でも十分という考えもあるでしょう。。
キャスター足での使用も、3Dプリンターの動作中揺れはありますが、キャスターロックをかけておけばラック自体が動くようなことはありません。
アジャスター部で水平出しできるというおまけつきです。
エレクターは高価格帯、低価格ではアイリスオーヤマとドウシシャのルミナスラックが有名ですが、どちらも使ってみた感想だとルミナスラックの方がお勧めです。ルミナスラックのほうが一日の長で後付けパーツとか色々気が利いていると思います。

ルミナスラックの標準キャスターです。キャスター径は6cmでストッパー付きです。コンパクトで小回りがきき、気軽にレイアウト変更したり棚の後ろの掃除をしたりすることができます
走行時 耐荷重 | 静止時 耐荷重 | |
---|---|---|
ポール径25mm | 50kg | 300kg |
ポール径19mm | 50kg | 150kg |
レギュラーシリーズの棚板1枚あたりの荷重性能はなんと250kg。シリーズでもっとも頑丈なシェルフを揃えています。そのため、縦横に並ぶワイヤーは太く・細かい点が特徴です。また、幅120cm以上のシェルフ裏にはブリッジと言われる補強ワイヤーを取り付け、大型ラックでもたわみがすくない処理をしています。
ポール径は25mm


スリムシリーズはレギュラーシリーズをベースに、ホームユース用に開発されたのがスリムシリーズです。棚板1枚あたりの荷重性能は135kg、レギュラーシリーズほどではありませんが、業務用としても使用できるタフな設計です。レギュラーシリーズのワイヤーシェルフに比べるとワイヤーの張り方は細かくありませんが、本や書類などが置けるように横方向のワイヤーが細かい点がポイントです。なお、荷重性能以外はレギュラーシリーズと同規格なので、パーツなどの互換性がある点もシリーズの魅力です。
ポール径は25mm


足回りの安定性を高めつつ床への傷つきをケアしたい方にはこちらの商品もセットで購入すると良いでしょう。ローラーで動かす必要がなく、重量物を高く積みたい場合に良いでしょう。

ワイヤーシェルフ特有の天板から小物が落下する問題をケアしたいならこのような棚板用シートも純正品で取り扱っているので検討してみてください。


スライドシェルフなんてのもあったりします。

ルミナスラックはカゴやフックなどのカスタムパーツもロングセラー商品なので豊富です。紹介しきれないので気になる方はリンク先の関連商品から見てみてください。

ルミナスラックにはスライド機構を追加するセットなんかもあります。空間効率を求める方は導入してみてはいかがでしょうか(レールと台車を用意するとそれなりにかかりますが…レールはプリントチャレンジしてみても良いかも)

こちらはルミナスラックの奥行46cm用のスライドレール用台車です。

こちらはルミナスラックの奥行61cm用のスライドレール用台車です。

防振アイテムについて
3Dプリンターの防振用アイテムとして手軽に用意できるものとしてはエクシールのゲルダンパーが良いと思います。3Dプリンターの足元に設置することで振動による騒音問題をある程度解消することができます。
Bambu Lab A1 mini用(正味重量 5.5 kg)には適正使用荷重が2~10kgのこちら

Bambu Lab P1S Combo(AMS込 21.6kg)やBambu Lab X1-Carbon Combo (AMS込 22.3 kg)用(正味重量 5.5 kg)には適正使用荷重が20~30kgのこちら

他のスチールラックを使用している人の評価
キタジマのスチールラック
奥行きと幅を考えたらと思って購入しましたが、3Dプリンターの振動でめっちゃ揺れる、やわい、組むのが面倒と3Dプリンター用途には合っていないようです。フレームがすごいグニャングニャンして頼りないです。
どうやら棚板の板金の板厚が薄く、さらに天面からの段曲げで面強度を出す形状のため、歪みに耐える強度が無いです。

Fuyutuのスチールラック
ホワイト、ブルー、ブラックと色が選べるのが良い。キャスター付きで一番下に棚板がないのでキャスター式のキャビネットなどが置ける点がゴリララックとの差別点。部材がペラッペラなので振動に対しての不安がある点に注意。

Bambu Labの必要設置面積について





P1S 3D プリンターの物理的寸法、製品重量、最大印刷可能容量はどれくらいですか?
プリンター寸法(幅×奥行×高さ):389×389×458 mm³
プリンター本体重量:12.95kg
最大造形容積(幅奥行き高さ): 256×256×256 mm³
X1E の寸法と重量はどれくらいですか?
パッケージ寸法:480×480×590mm
パッケージ重量: 26 kg
造形容積(幅x奥行きx高さ): 256×256×256 mm
本体寸法: 389×389×457 mm
本体重量:16kg
寸法492×514×626 mm³
正味重量31キロ
(総重量:H2D:38.5kg;H2D AMSコンボ:42.3kg;
H2Dレーザーフルコンボ:46.2kg)
まとめ
どうでしたか?やはり分厚い板厚からくる強度と、棚板の天板がフレームと別体の板金になっていることで歪みにくい構造となっているのがゴリララックが他のスチールラックと大きく違う点のようです。
他の3Dプリンタラーも色々と比較研究した末にスチールラックを購入していますが、やっぱりゴリララックの方が良かったと口をそろえて言っていることからもゴリララックの評価は別格のようですね。

これが私のおすすめゴリララック導入セットだ!


幅122㎝がオススメ。エンクロージャータイプのP1SやX1-Carbonを3つ横並びにピッタリ設置できます。


1段を丸ごと収納にしたいので6個まとめ書い


ボルトレス設計なので基本スリットへの差し込み固定なので、しっかり奥まではめ込むのにゴムハンマーがあると組みやすいです。(手で叩き入れるパワープレイでも良いですが…大変です)
良い棚は見つかりましたか?これで快適な3Dプリントライフを!また何かわかったら共有するね。サラダバー!



安全には気をつけるんじゃぞ👍




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コメント一覧 (2件)
参考にされたという組み立て動画とゴリララックは別物じゃないでしょうか?
確かに同じ名前で出てくるのですが、棚板の感じが違う気が…
田中さん教えていただきありがとうございます。
たしかに棚板に曲げが入っていたりと動画のラック(ウォーレン製)とは別でした。
ウォーレンはゴリララックの以前のブランド名なので、「ウォーレン」の後継機が「ゴリララック」という関係性ですね。
対応としては、組立イメージの参考に動画はあったほうが親切かなと思うので、代替動画が見つかるまでは別品であることを注記して動画は残そうと思います。