トラブル事例を収集して自分が陥っているトラブルと似た事例の解決方法をに付けられるようにしました。
本記事でトラブルの解決方法を見つけることができなかった場合は『Bambu Labのアフターサポートへの連絡方法』の項に記載した方法で問い合わせを行ってみてください。
プリント前の造形チェックリスト(随時追記)
プリント時に細長く厚みがある接地面になっていないか
➡収縮により反る。エンクロージャーの無い機種は特に注意
Bambu Labのアフターサポートへの連絡方法
Bambu Handyにて、「マイページ」->「サポートチケット」から起票することができます。
この手順は後のログ解析や写真ビデオのアップロードなどが行いやすくBambu Lab JAPANからも推奨されています。
本記事でトラブルの解決方法を見つけることができなかった場合はこの方法で問い合わせを行ってください。
症状:シーム(継ぎ目)1か所に造形乱れがある
症状分析、原因特定から解決まで
- シーム(継ぎ目)1か所に造形乱れがある
- 複数同時プリントの場合、1つだけに造形乱れがある
Bambu Lab A1にて購入後1週間で発生。シーム位置に発生することからリトラクション周りに原因があるのかと思ったが、複数同時プリント時に1つだけにしか発生しないので別の原因と考える。
レイヤーのノズル軌跡では最初でも最後でもない位置で、外周の一筆書きの始終点であるくらいであった。飛び地でもあるため多少Z軸移動が多い箇所という傾向があった。
Z軸(高さ)とX軸(幅)のグリスアップを行ったところ症状は発生しなくなった。(おそらくZ軸のグリス不足が原因)
Y軸(奥行き)は組立て設置時のキャリブレーションで案内が出たのでグリスアップしていたが、Z軸とX軸は案内が出なかったためグリスアップしていなかった。
購入時には輸送もあり最低限のグリスしか塗布されていなかったので、XYZ軸すべて組立て設置時にグリスアップが必須だと感じた。
まとめ
症状
- シーム(継ぎ目)1か所に造形乱れがある
- 複数同時プリントの場合、1つだけに造形乱れがある
- レイヤーのノズル軌跡で多少Z軸移動が多い箇所に発生
解決策
Z軸(高さ)とX軸(幅)のグリスアップを行う
症状:造形中にノズルが下がって擦ってしまう
症状分析、原因特定から解決まで
- 造形中にガガッと音がなってノズルが下がってきて擦ってしまう
- Z軸が素早く動くときに異音がある
Bambu Lab A1 miniにて発生。造形中にガガッと音が鳴ってノズルが下がってきて造形物やビルドプレートに擦ってしまう。各軸のレールをオイルで潤滑(グリスアップ)することで解決した。
まとめ
症状
- 造形中にガガッと音がなってノズルが下がってきて擦ってしまう
- Z軸が素早く動くときに異音がある
解決策
Z軸(高さ)とX軸(幅)とY軸(奥行き)のグリスアップを行う
症状:造形中に反る
症状分析、原因特定から解決まで
- プリント終了時にビルドプレートからはがれている、モジャっているなどの症状がある
- プリント接地面側が0.2㎜ほど反っている
Bambu Lab A1にて11/21に発生。材質はPLA。急に日中気温が下がり外気温15℃になった時に発生(ちゃんちゃんこが欲しくなる気温)。
PEIプレートなので毎回の洗浄はしていなかったが、軽く洗浄しただけでは改善しなかった。ビルドプレートへケープを吹き付けたところ定着力が増し症状は改善した。
エンクロージャーの無いBambu Lab A1だからこその問題だが、周囲温度の上昇もしくは定着力の強化により解決。
まとめ
症状
- プリント終了時にビルドプレートからはがれている、モジャっているなどの症状がある
- プリント接地面側が0.2㎜ほど反っている
- 外気温15℃以下(材質PLA時)
- エンクロージャーの無い3Dプリンターで発生
解決策
周囲温度の上昇もしくは定着力を強化する(複合可)
この記事内に寒さによる反り対策書いてのであわせてどうぞ。
症状:何をやっても気泡、糸引きが無くならない
症状分析、原因特定から解決まで
- 気泡と糸引き(つぶつぶ)が無くならない
- フィラメント乾燥、プリント環境を整えても発生する
- 何度設定弄っても頻繁に気泡入っておかしいなあと思っている
- フィラメント断面に見てわかる気泡が含まれている
AmazonでBambu Lab公式から購入したPETG-HFにて発生(2024年)。製造段階から気泡を含む初期不良がごく稀に存在するらしいです。
返品の手続き連絡すれば交換してもらえるようです。
まとめ
症状
- 気泡と糸引き(つぶつぶ)が無くならない
- フィラメント乾燥、プリント環境を整えても発生する
- 何度設定弄っても頻繁に気泡入っておかしいなあと思っている
- フィラメント断面に見てわかる気泡が含まれている
解決策
製造段階から気泡を含む初期不良なので返品の手続きをして交換する
症状:角が膨らむようになった
症状分析、原因特定から解決まで
- 角部が膨れ上がるようになった気がする
- 今まで問題が無かった気がするがなんとなくここ最近発生するようになった気がする
- シーム位置以外も盛り上がっている
長く電源を入れたままだとなぜかフローの制御がおかしくなる(キャリブレーション値が反映されなくなる?)ことがあるみたいで、その場合は電源を入れ直すと治るらしい。今回はキャリブレーションしたら直った。
まとめ
症状
- 角部が膨れ上がるようになった気がする
- 今まで問題が無かった気がするがなんとなくここ最近発生するようになった気がする
- シーム位置以外も盛り上がっている
解決策
キャリブレーションする。それでも治らない場合は電源を1度切って入れなおしてみる。
症状:穴の上部に筋のようなブレ?へこみができる
症状分析、原因特定から解決まで
- 穴の上部に筋のようなブレ?へこみが出ている
- 今までは同じ設定でちゃんと印刷できていた
Bambu Lab P1Sにて発生。穴の上部に筋のようなブレ?へこみが出ている。フィラメントを替えても同様の症状が出る。本体パネル操作から「工場出荷時の状態に戻す」を実行したら直った。
似た症状が起きた場合はオーバーハングかつ急カーブの箇所で下の層に定着出来ずにカーブの内側にフィラメントが動いてしまっている可能性もあるので、印刷速度を落としたり、穴の周りを面取りするようにゆるいカーブに変更するなども対策となるかもしれません。
Bambu Labのような長いホットエンドで高速吐出するタイプではホットエンドの先端で溶かす状態になり、リトラクションで停止したときに下に押し込められていた溶融部が上がってくる。
溶融部は1.75mmのフィラメントよりやや太いので、今度は押し出しを始めてもノズルからは樹脂が出ずにこのような感じになる。解決策のひとつは吐出速度をより制限することがある。
写真を見るとエッジの盛り上がりが大きくPAが合ってない可能性もあります。その場合は症状:角が膨らむようになったのようにキャリブレーションや電源の入れなおしで解決するかもしれませんね。
まとめ
症状
- 穴の上部に筋のようなブレ?へこみが出ている
- 今までは同じ設定でちゃんと印刷できていた
解決策
本体パネル操作から「工場出荷時の状態に戻す」を実行する。
※症状:角が膨らむようになったと同一原因の可能性もあるのでそちらもどうぞ
症状:エッジ部分の一部がフロー不足でザラザラする
症状分析、原因特定から解決まで
- エッジ部分の一部がフロー不足でザラザラする
- 部分的な発生で、右側のエッジだけなる
- 同じデータでも良いときと悪い時がある
Bambu Lab X1Cにて発生。エッジ部分の一部がフロー不足でザラザラした状態になった。この現象は部分的な発生で、右側のエッジだけに発生していた。ビルドプレートやノズル先端にゴミが付着し、LiDARによるオートキャリブレーション時にそれが悪影響となっているかもと十分清掃してから再度検証してみたら改善された。
まとめ
症状
- エッジ部分の一部がフロー不足でザラザラする
- 部分的な発生で、右側のエッジだけなる
- 同じデータでも良いときと悪い時がある
解決策
ビルドプレートやノズル先端にゴミが付着し、LiDARによるオートキャリブレーション時にそれが悪影響となっているので十分清掃する
症状:印刷途中で休憩をはさんでいるように印刷モデル表面にぴょこんと突起がある
症状分析、原因特定から解決まで
- 印刷途中で休憩をはさんでいるようにぴょこんとリトラクションの突起がある
- スライサー上ではそんな動きは入っていない
Bambu Lab A1 miniにて発生。印刷途中で休憩をはさんだかのようなリトラクションによるような突起が造形表面に発生した。新しいファームウェアになってから発生するようになった。
Bambu Lab A1 miniの『オプション』>『ノズル包装検知』がオンになっていたのでオフにすることで発生しなくなった。
ノズル包装検知(Nozzle clumping detection)のWIKIは以下
Bambu Lab wiki:ノズル包装検知(Nozzle clumping detection)
3層以上印刷した後、または消費されるフィラメントが8gごとにノズルの固まり検出が実行され、ツール ヘッドが検出のためにパージワイパーの位置に移動します。
印刷物の高さが 70 mm を超える場合、または印刷品質を気にする場合は、ワイプタワーを追加することをお勧めします。そうしないと、次の図に示すように、印刷モデルの表面に欠陥が発生する可能性があります。
まとめ
症状
- 印刷途中で休憩をはさんでいるようにぴょこんとリトラクションの突起がある
- スライサー上ではそんな動きは入っていない
解決策
『オプション』>『ノズル包装検知』をオフにする
症状:PolyMax PC-FR(難燃ポリカ)を印刷するときだけ吐出不良を起こす
症状分析、原因特定から解決まで
- PolyMax PC-FR(難燃ポリカ)を印刷するときに吐出不良を起こす
- フィラメントを乾燥させても改善されない
- PLAやABS-CFでは問題ない
Bambu Lab X1Cにて発生。PolyMax PC-FR(難燃ポリカ)を印刷するときに吐出不良を起こす症状が発生し、フィラメントを乾燥させても改善されなかった。PLAやABS-CFでは造形に問題ない。フィラメントでの対策は全滅だったので、エクストルーダーの押出ギアの摩耗じゃないかと交換した。比較するとホブ(フィラメントを掴む歯の部分)が摩耗してるようで、問題は解決した。
ABS-CFやPCなどのエンプラを多用したとはいえ押し出しギアが焼き入れスチール製のX1Cで1700時間で寿命なので、押し出しギアが焼き入れスチール製ではないP1シリーズはもっと摩耗が早いので注意してください。。
まとめ
症状
- PolyMax PC-FR(難燃ポリカ)を印刷するときに吐出不良を起こす
- フィラメントを乾燥させても改善されない
- PLAやABS-CFでは問題ない
- フィラメントでの対策は全滅
解決策
エクストルーダーの押出ギアを交換する
症状:エクストルーダギア(フィラメント送り機構)を通すとフィラメントが裂ける
症状分析、原因特定から解決まで
- エクストルーダギア(フィラメント送り機構)を通すとフィラメントが裂ける
- シルクフィラメントで発生する
一回滑ると途中で裂けて詰まるようでエクストルーダギアだけでなくAMS側のギアでも裂けるリスクがある。シルクフィラメントは融点の違う樹脂を混ぜてシルク調を作ったりする仕様上、ちゃんと混ざってないとこのようになりがち、積層が密着しなかったりしがちで、シルクフィラメント選定理由がキラキラ感が欲しいからならば細かいラメ入りのフィラメントで代替するなどで対策するのが良い。
まとめ
症状
- エクストルーダギア(フィラメント送り機構)やAMS側のギアを通すとフィラメントが裂ける
- シルクフィラメントで発生する角部が膨れ上がるようになった気がする
解決策
同一シルクフィラメントを購入しない。選定理由がキラキラ感が欲しいからならば細かいラメ入りのフィラメントで代替するなどで対策するのが良い
※シルクフィラメントは融点の違う樹脂を混ぜてシルク調を作ったりする仕様上、ちゃんと混ざってないとこのようになりがちな素材。
症状:Bambu Lab 純正PLA-CFがAMSで巻き取りが出来ない
症状分析、原因特定から解決まで
- Bambu Lab 純正CF PLAが新品だがAMSで巻き取りできない
- フィラメントカッターは問題なく機能している
- AMS内でロックしている
Bambu Lab X1Cにて発生。Bambu Lab 純正CF PLAが新品だがAMSで巻き取りできない症状が発生。フィラメントカッターは機能しておりAMS内でロックしている模様。AMSの引き戻し不良のCF-PLAを55℃程度で乾燥したところ問題なく使えるようになったため、原因はパッキングかフィラメント工場の管理不足となった。
BambuLab JAPANによれば、PLAーCはAMSにギリギリ使えるCF系材料だが、たまに生産ロットにより、あるいは内部摩擦により引き戻しにくいことはこちらも発生したことがあるそうです。
まとめ
症状
- Bambu Lab 純正CF PLAが新品だがAMSで巻き取りできない
- フィラメントカッターは問題なく機能している
- AMS内でロックしている
解決策
新品でも吸湿しているので、十分に乾燥させることで解決した
症状:Bambu Lab がAMSを認識しない
症状分析、原因特定から解決まで
- Bambu Lab がAMSを認識しない
- 印刷中に急にAMSの認識が失われる現象がある
Bambu Lab X1Cにて発生。印刷中に急にAMSの認識が失われる現象があり、フィラメントを背面から供給してると認識し直して印刷を継続するのでAMSの接続喪失タイミングが分かりにくい。
12箇所の抵抗値をテスターで測ることでフィラメントバッファーの基板トラブルである事が判明。
※Bambu Labのトラブルは、試しにサポートチケットを発行しようとすると的確な確認事項が表示される。
Bambu Lab wiki:AMSがプリンターで検出されない
しかしフィラメントバッファーを新品にしても再発。最終的に上部側面(リアパネル内)にあるUSB-Cケーブル、AP-MCケーブルの接続不良で、抜き差しすることで直った。
まとめ
症状
- Bambu Lab がAMSを認識しない
- 印刷中に急にAMSの認識が失われる現象がある
- 12箇所の抵抗値をテスターで測ることでフィラメントバッファーの基板トラブルである事が判明したが、交換しても再発
解決策
上部側面(リアパネル内)にあるUSB-Cケーブル、AP-MCケーブルの接続不良が原因。抜き差しすることで直った。
症状:AMSが不定期に赤い点滅状態になってBambu Labから認識できなくなる
症状分析、原因特定から解決まで
- AMSが不定期に赤い点滅状態になってBambu Labから認識できなくなる(購入時から)
- 症状が発生するたびにAMSのコネクタを抜いて再度接続すると一時的に直る
Bambu LabX1Cにて発生。AMSが不定期に赤い点滅状態になってX1Cから認識できなく練ってしまう(購入時から)。症状が発生するたびにAMSのコネクタを抜いて再度接続すると一時的に直る。スマホアプリからログを提出、その日のうちにメーカーから交換用ケーブル発送、翌日手元に届き交換、数日検証しましたがAMSが突然アンマウントする症状は解決されました。
他に同症状が発生、解決した人によれば、1度AMSバラしてエアブラシダスターかけて押出機周りも同じく施工しておさまったとのこと。 エアダスターよりコネクタ抜き差し(差込が緩い?)がポイントだったかもしれないとのことです。
まとめ
症状
- AMSが不定期に赤い点滅状態になってBambu Labから認識できなくなる(購入時から)
- 症状が発生するたびにAMSのコネクタを抜いて再度接続すると一時的に直る
解決策
スマホアプリからログを提出、その日のうちにメーカーから交換用ケーブル発送されるのでケーブルを交換する
他に同症状が発生、解決した人によれば、1度AMSバラしてエアブラシダスターかけて押出機周りも同じく施工しておさまり、 エアダスターよりコネクタ抜き差し(差込が緩い?)がポイントだったかもしれないとのこと
症状:TPUの印刷結果がケバケバしている
症状分析、原因特定から解決まで
- TPUの印刷結果がケバケバしている
- 4個同時に印刷した際に発生
Bambu Lab A1 miniにて発生。3年前に購入して吸湿した状態で印刷した。フィラメントのプリセット設定をGeneric TPUからBambu TPU 95Aへ変更し、4つ同時印刷から単体印刷にしたところ症状が改善した。
まとめ
症状
- TPUの印刷結果がケバケバしている
- 4個同時に印刷した際に発生
解決策
フィラメントのプリセット設定をGeneric TPUからBambu TPU 95Aへ変更する(効果の切り分けは未実施)
4つ同時印刷から単体印刷にする
未整理ケース(他メーカーの3Dプリンター事例含む)
冷却不足
問題は解決しそう?いかがだったでしょうか?この記事をきっかけに良い解決策に出会えていたら私も嬉しいです。
それでは快適な3Dプリントライフを!また何かわかったら共有するね。サラダバー!
安全には気をつけるんじゃぞ👍
コメントはお気軽に!