FFF式の3Dプリンターで出力したものに自由に色塗りできれば3次元の塗り絵的な楽しみ方ができると思いませんか?今回は3Dプリンターで出力したフィラメントに色を付ける方法をご紹介します。
この記事では主にPLAフィラメントへの塗装をメインにご紹介しています。PETGやTPUへの塗装も可能ですが、詳細検証は出来ておりません。
ビルドプレートの種類と使い方、オススメのプレートを知りたいあなたへ
この記事では、ビルドプレートを種類別にまとめ、特徴とオススメのビルドプレートについて簡潔に解説します。
アリエクスプレスのプレートも紹介しているので、海外からの購入を網羅したオススメ紹介になっています。
自分の求めるビルドプレートの探し方
世にある大量のビルドプレートは以下の要素に分解することができるので、自分の求める要素別に単純化して探していくと効率よく探すことができます。
テクスチャにこだわることで創作物に以下のようなバリエーションを持たせることができます。
目次
メーカーによる表記揺れや呼び名について
初心者向けの把握しやすさを重視したかなりざっくりとした分類です。その点ご容赦ください。
私も勉強中なので詳しい方のコメントでのご教授を募集しています。
3Dプリントメーカーのシェア的に中国メーカーの英訳&日本語訳を目にする機会が多いので訳が安定していません。そのためいろんな種類があるように見えますが、単なる表記揺れだと理解することでビルドプレートの種類がシンプルに整理できるので簡単にまとめて置きます。(便宜上メーカーによる呼び方の違いも一緒くたにしてしまいますが正確にはメーカー間による性能差もありますので詳細が必要になった時はご自身で調べることをオススメします。)
よくある表記揺れ
- 常温プレート=クールプレート=コールドプレート=Cool Plate=Cold Plate
- スムースプレート=スムーズプレート=Smooth Plate≒Smooth PEI(PEIコーティングしたSmooth Plateの意)
- テクスチャープレート=テクスチャプレート=テクスチャードプレート=Textured Plate≒3D効果転写プレート(模様に限定した呼び方)
※模様や凹凸のあるプレートの意
造形時のヒートベッドによるビルドプレートの加熱の適切な温度帯によって以下の区分があります。
- コールドプレート:常温0℃~40℃
- High Temp Plate:高温60℃以上
ビルドプレートのコーティング種類も以下のものがあります。
他にビルドプレートの名称に頻出するのは以下の単語かと思います。
- スムース:ツルツルの意
- テクスチャー:模様or凹凸のあるの意
以下は詳細説明です。
- 常温プレートは粘着フィルムや微細な粗面による“接触面積と摩擦力”で定着しています
- SuperTack コーティングは、接着剤や頻繁な清掃なしでPLAやPETGフィラメントに対して優れた接着力を発揮するコーティングのため印刷物がしっかりと接着します。また耐久性に優れ、長期間の使用後でも接着力を保ちます。これにより、プリントプレートの寿命が延び、印刷コストが削減される利点があります。(300回の印刷後でも接着力の低下は20%未満)
滑らかでマットな質感で他の表面との調和を高めます。
以上の説明のようにコーティング自体に優れた接着力があるため、フィラメントを高温でドロドロに溶かしてビルドプレートに食いつかせる必要性が薄く、コールドプレートと組み合わせることが一般的です。
SuperTackコーティングの表面は柔らかいため、スクレーパーを使用して印刷物を取り外す際や定着力の高いTPUやシルク系フィラメントには十分注意が必要
TPUフィラメントをP1Sで使うとき
・Smooth PEI は表面コートが剥がれる為鬼門
確かにSmoothPEIにガッチガチにくっついて跡が残ってしまいました…。 幸い、エンジニアリングプレートを持ってるのでそっちでやってますがもう売ってないんですよねぇ…。
Bambu Lab A1 mini対応の184×184(mm)サイズのオススメビルドプレート
184×184(mm)サイズのビルドプレートに対応する機種は以下の通りです。
表面スムーズPEI+裏面スムーズPEI(純正ビルドプレート)
Bambu Lab純正のスムーズ PEI プレートです。印刷物の底面に滑らかでマットな質感を付与し、全体的な外観を向上させることができます
PEI は、PLA、TPU、PETG、PVAなどの一般的なフィラメントだけでなく、様々なフィラメントへの印刷が可能です。
スムーズ PEI プレートにより、印刷プロセスにおけるZ軸(高さ方向)の精度が向上し、垂直寸法におけるより高い精度と一貫性が保証されます。これらの特性により、スムーズ PEI プレートは、正確な位置合わせと厳しい公差が重要な、高いレベルのフィット精度が要求される部品の印刷に最適です。
注:PLA 以外のPETGやTPUフィラメントを印刷する場合は、定着が良すぎて剥がせないのでシートが破れないように液体のりやスティックのりを塗ってください。
PEI の表面を損傷するため、アセトンでスムーズPEIをクリーニングしないでください。
細かい粒度のサンドペーパー (600 番を推奨) で丁寧に表面を研磨すれば、接着力を回復させることができます。
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ポチップ
表面テクスチャーPEI(カーボン調)+裏面梨地調のテクスチャ―PEI(梨地調)
表面スムーズPET(カーボン調)+裏面テクスチャ―PEI
表面スムーズPEI+裏面テクスチャーPEI(梨地調)
表面はスムーズPEI、裏面はテクスチャーPEI(梨地)になっています。梨地調のテクスチャはBambu Lab製のテクスチャーPEIプレートの梨地より若干凹凸が小さく設計されているので好みで選ぶと良いでしょう。梨地というよりは表面がザラザラしたレンガ調に近い質感かもしれません。
Bambu Lab A1 miniに対応したスムースPEIプレートは少なく、Bambu Lab A1 miniに付属しているビルドプレートは両面テクスチャーPEIなので、A1やX1Cと同等の質感のビルドプレートを探してこちらの商品を買う人が多いようです。
IdeaFormer IR3
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ポチップ
表面スムーズPEI+裏面スムーズPEI(両面コールドプレートPEI)
ANTINSKYのコールドプレートPLAはほとんどの素材を印刷する場合にヒートベッドをオンにする必要無く強力に定着します。夏場などは雰囲気温度のみで定着し、加熱にともなう部屋の温度上昇に悩まされずに済むため、夏場の使用に適したビルドプレートです。加熱を抑えた分の電力節約効果にも期待できます。
本当にガッチガチにくっつき、純正のプレートだとPLAでも反る環境でもお構い無しです。
強力な定着力な分、印刷の跡がプレートに付きます。ヒートベッドをオフにしたコールド運用対応ですが従来通りヒートベッドをオンにしても使えます。
Antinsky
¥2,699 (2025/12/17 14:36時点 | Amazon調べ)
ポチップ
パラメータ表
| ホットベッド温度 | 使用プリンター | フィラメント | 粘着力(N) |
|---|
| コールド状態(約26~33℃) | A1 mini | PLA+ | 36.77 |
| A1 mini | PLAシルク | 38.00 |
| A1 mini | TPU | 40+ |
| P1P | PETG ECO | 31.5 |
| P1P | ABS | 36.25 |
| 55℃ | A1 mini | PLA+ | 57.75 |
| A1 mini | PLAシルク | 37.75 |
| P1P | PETG ECO | 36.25 |
| 90℃ | X1 | ABS | 70.75 |
| X1 | ABS Pro | 16.25 |
| X1 | ASA | 14.75 |
| X1 | HIPS KS | 52.75 |
粘着力性能評価表
| 粘着レベル | 推力(N) | 難易度と特徴 |
|---|
| 0 | 0 | 造形物が反りやすく、くっつかない |
| 1 | 0~10 | 少し粘着力あり 一般的 |
| 2 | 10~20 | しっかりと定着する 非常に粘着性あり |
| 3 | 20~40 | 強く張り付く 超粘着 |
| 4 | 40~80 | モールドに残るレベルの密着 剥がすのが難しい |
| 5 | 80~100 | モールドから離型しにくい 剥離が極めて困難 |
表面スムーズPEB+裏面スムーズPEL(3Dエフェクトビルドプレート)
ライトビーム+ライトセーバーパターンなのでPEB+PELシートなだけでPEIシートと使い方は変わりません。微細な凹凸による構造色を造形物に転写できるビルドプレートです。
ちなみに構造色なので汚れに極端に弱いです。手で触ると油分によって虹色が消え、拭けば戻ります。
ポチップ
Bambu Lab A1対応の257×257(mm)サイズのオススメビルドプレート
257×257(mm)サイズのビルドプレートに対応する機種は以下の通りです。
- Bambu Lab A1
- Bambu Lab P1P
- Bambu Lab P1S
- Bambu Lab X1C
表面SuperTack+裏面SuperTack(両面コールドプレート)
表面テクスチャーPEI(梨地調)+裏面スムーズPEI
Bambu LabのA1、P1P、X1Cなどの257×257(mm)サイズのビルドプレートを使用する機種を使用している人がサードパーティー製のテクスチャ―PEIデビューするのに最適なビルドプレートです。
表面テクスチャーPEI+裏面スムーズPEIの2WAYプレートで、テクスチャーPEIのザラザラした質感とスムーズPEIのツルツルとした質感を使い分けることができます。
対応素材はPLA、PETG、ABS、TPU、ASA、PVA、ナイロンなど高温フィラメントまでサポートしています。
テクスチャーPEI面の最高温度が300℃、スムーズPEI板の最高温度が200℃です。
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ポチップ
表面テクスチャーPEI+裏面スムーズPEIの2WAYプレートでさらに廉価版としてアリエクスプレスからの購入だとこちらの商品となるかと思います。半額近い価格面が魅力なのでアリエクスプレスからの購入に慣れている人であればこちらも検討すると良いと思います。普通に使用できます。
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ポチップ
表面スムーズPEI+裏面スムーズPEI(両面コールドプレートPEI)
ANTINSKYのコールドプレートPEIはほとんどの素材を印刷する場合にヒートベッドをオンにする必要無く強力に定着します。夏場などは雰囲気温度のみで定着し、加熱にともなう部屋の温度上昇に悩まされずに済むため、夏場の使用に適したビルドプレートです。加熱を抑えた分の電力節約効果にも期待できます。
本当にガッチガチにくっつき、純正のプレートだとPLAでも反る環境でもお構い無しです。
強力な定着力な分、印刷の跡がプレートに付きます。ヒートベッドをオフにしたコールド運用対応ですが従来通りヒートベッドをオンにしても使えます。
Antinsky
¥3,299 (2025/12/17 14:36時点 | Amazon調べ)
ポチップ
パラメータ表
| ホットベッド温度 | 使用プリンター | フィラメント | 粘着力(N) |
|---|
| コールド状態(約26~33℃) | A1 mini | PLA+ | 36.77 |
| A1 mini | PLAシルク | 38.00 |
| A1 mini | TPU | 40+ |
| P1P | PETG ECO | 31.5 |
| P1P | ABS | 36.25 |
| 55℃ | A1 mini | PLA+ | 57.75 |
| A1 mini | PLAシルク | 37.75 |
| P1P | PETG ECO | 36.25 |
| 90℃ | X1 | ABS | 70.75 |
| X1 | ABS Pro | 16.25 |
| X1 | ASA | 14.75 |
| X1 | HIPS KS | 52.75 |
粘着力性能評価表
| 粘着レベル | 推力(N) | 難易度と特徴 |
|---|
| 0 | 0 | 造形物が反りやすく、くっつかない |
| 1 | 0~10 | 少し粘着力あり 一般的 |
| 2 | 10~20 | しっかりと定着する 非常に粘着性あり |
| 3 | 20~40 | 強く張り付く 超粘着 |
| 4 | 40~80 | モールドに残るレベルの密着 剥がすのが難しい |
| 5 | 80~100 | モールドから離型しにくい 剥離が極めて困難 |
表面スムーズエンジニアリング+裏面スムーズエンジニアリング(両面同一)
Creality対応の235×235(mm)サイズのオススメビルドプレート
235×235(mm)サイズのビルドプレートに対応する機種は以下の通りです。
表面スムーズPEI+裏面スムーズPEI(純正ビルドプレート)
Creality K1Cユーザー御用達の純正ビルドプレート。PLA・PETG・ABS・TPU・ASA・PET・PA・PCに対応しており、ノズルクリーニングブラシも付属したセット商品。K1Cに最初から付属している純正プレートとは使用感が異なる点は注意。
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表面テクスチャーPEI(梨地調)+裏面テクスチャーPEI(両面同一テクスチャ―)
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まとめ
どうでしたか?ビルドプレートの名称から分類を理解できるようになるといろんなメーカーのビルドプレートを比較しやすくなり自分に合ったビルドプレートを見つけやすくなったのではないでしょうか。ビルドプレートはアリエクスプレス(中国)やAmazon.EN(アメリカ)でしか入手できない種類がいっぱいあるので今後も情報を追記していきたいと思います。
使用感やおススメのビルドプレート情報も募集したいので良いのがあったらコメントで教えてね!
今回の記事はどうでしたか?これで快適な3Dプリントライフを!また何かわかったら共有するね。サラダバー!
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