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PLAのおすすめフィラメントはこれだ!

まず最初にPLAの特性についておさらいしておきましょう。

PLAとはPoly-Lactic Acidの頭文字をとった略語で「ポリ乳酸」という意味である。簡単に良い変えると乳酸から作られたポリエステルと言える。
その原料はとうもろこしやジャガイモに含まれるデンプンであり植物由来のプラスチックである。石油由来であり工業用プラスチックとして幅広く使用されているABSの変わりとなる目的で開発された。
他のプラスチックよりも低い温度で溶け、溶かすときにあまり匂いがしないが十分固くて強い性質は、家庭用の3Dプリンターでは使いやすい素材として重用されています。
植物由来である点は、石油由来のプラスチックよりも環境に優しく、近年注目されているプラスチック素材と言えます。その注目度の高さからPLAフィラメントは多くの色や素材特性を持つラインナップがあり、好きな色や特性で物作りを楽しむことができるでしょう。

目次

PLAフィラメントを使った3Dプリンターでどんなものが作れるの?

それではPLAフィラメントで製作できるものとして、私が作ったものをご紹介しましょう。

A3サイズで作成した「ブルーアーカイブのモモイ」のアクションフィギュアです。製作期間は2か月で、素材は全てPLAです。


PLAの強みである豊富なカラーバリエーションを使って「どこまでキャラクターを再現できるのか」「フィラメントを使った3Dプリントで可動フィギュアは作れるのか」に挑戦した実験作。


Y字バランスができるほど関節の保持力が強く、可動フィギュアとしては十分以上の機能を持たせることができました。


SDキャラクターの宿命で頭の大きさによる重心の不安定さと、A3サイズというアクションフィギュアの限界に挑むサイズ感から気楽に動かして遊ぶといった感じには慣れないが、足の裏に仕込んだマグネットにより床に吸着させれば見た目以上の安定度があります。

このようにPLAは家庭で市販品のような表現力に迫ることができるすごく可能性のある面白い素材だと思います。

試作におすすめのPLAフィラメントは白色!

PLAフィラメントは試作開発に適した素材で、プリントしたものに鉛筆で修正案を描き込んだりプリントミスや破損箇所を発見しやすいなどのメリットから、白色で試作を重ねる場合が多いのではないでしょうか。

実はPLAはもともと白色で、顔料を混ぜて赤色や青色などの様々な色に着色しているんです。原料色に近い白PLAフィラメントは調色に有利で、そのうえで各メーカーここに顔料を加えて色味や性能の向上を行っています。

例えば黒色は「カーボンブラック」が顔料としてよく使われます。この顔料は親水性の部分があり水分を取り込む性質があります。さらに表面積が大きく多くの水分を吸収することができるため、カーボンブラックを含む黒PLAフィラメントは他の顔料を使用したフィラメントに比べて吸湿劣化が早い傾向にあります。

それと比べ白色は「酸化チタン」や「酸化亜鉛」が顔料としてよく使われます。この顔料は水を通しにくい性質を持っているため、酸化チタンや酸化亜鉛を含む白PLAフィラメントは他の顔料を使用したフィラメントに比べて吸湿劣化が遅い傾向にあります。

以上の理由から試作用のPLAフィラメントには白色が最適なのです。

引用元:PLA(ポリ乳酸) | ハイケム株式会社

おすすめ白色PLAフィラメントランキング

それではどのメーカーのフィラメントが良いのでしょうか。今回はそういった試作に向いたPLAフィラメントの中で私がおすすめできるものを表形式でご紹介します。

スクロールできます
フィラメント名KINGROON PLA
ホワイト
OVERTURE PLA
コールドホワイト
eSUN PLA+
ホワイト
BambuLab PLA
ジェードホワイト
価格
すごく安い1699

安い2190

安い1997

すごく高い4180
まとめ買い
10P\1499

無い

無い

4P\3762 8P\3553
Bambulabとの親和性
システムプリセット無し

システムプリセット有り

システムプリセット有り

システムプリセット有り
強度
低強度

普通

普通

高強度
精度
高精度

普通

普通

高精度
スプールプラスチックプラスチック
色味かなり暖色かなり寒色
各製品の比較
注目ポイント

「KINGROON PLA ホワイト」

FDM3Dプリンターの最大の利点である「フットワークの軽さを生かしてとりあえず試作!まずは実物を触って上手くいかなきゃもっかいプリントすりゃええねん!」という方にはコストパフォーマンスが1番高い「KINGROON PLA ホワイト」がおすすめです。1kg\2000を切るというトップクラスの安さのうえ、まとめ買いでさらに割引されるという価格破壊っぷりです。まずは1kg買って様子を見て、使えそうなら10kgまとめ買いしてストックするという使い方に最適となっています。

慣れてきたらさらに安い「KINGROON PLA ブラック」を検討してみても良いでしょう、私はこれより安いフィラメントを見たことがありません。

デメリットとして、KINGROONはフィラメントメーカーとしてはマイナーなのでBambulabのシステムプリセットに専用設定がありません。「Generic PLA」のシステムプリセットを使用して、もし満足いかないプリント結果だった場合は適宜キャリブレーションの「Flow Dynamics」と「Flow Rate」で調整すると良いでしょう。

もう一点のデメリットとして強度が比較的弱いかなーという気がします。でもPLAは一般的に普及しているABSより材料特性として硬いので無理な使い方しなければあまり困ることは無いかなーと思います。

注目ポイント

「OVERTURE PLA コールドホワイト」「eSUN PLA+ ホワイト」

有名ブランドの信頼性と失敗しない高いプリント安定性で高いコストパフォーマンスが欲しい人には「OVERTURE PLA コールドホワイト」と「eSUN PLA+ ホワイト」がおすすめです。OVERTUREはAmazonでの取り扱いPLAフィラメント130種類越えの超大手フィラメントメーカーで豊富なカラーバリエーションからイロモノフィラメントまでありマルチカラープリントでは最初に目を通すほど何でもあるメーカーさんです。「eSUN」もAmazonの売り上げランキング1位常連の大手フィラメントメーカです。両メーカーともBambulabに専用のシステムプリセットがあるので調整なしに最適なプリント条件でプリントを始められるので、初心者にもおすすめのフィラメントです。

私はマルチカラープリントをよくするのでOVERTURE愛好家です♪

注目ポイント

「BambuLab PLA ジェードホワイト」

1度のプリントエラーは100の機会損失!コストが高く付いても失敗しないことが何より大事!という業務向けの価値基準を持てている方は純正フィラメントの「BambuLab PLA ジェードホワイト」がおすすめです。Bambulabとの相性はもちろんバツグン、強度、精度は折り紙付き、スプールもRFIDタグ内蔵でAMS (Automatic Material System)でしっかり残量管理してくれます。問題のコスト面も左右で分離する高級スプールを次回以降で流用することで購入金額を抑えられるオプションもあったりと、大量消費環境であればコスト面のデメリットを払拭できる仕組みが多く、まとめ買いするほどコストパフォーマンスが高まっていくという特徴があります。Amazonでは割高に設定されているうえにまとめ買いの利点も無いので、BambuLab製のフィラメントを買う時は公式から買うようにしましょう。

最後にもう一個だけ

いかがだったでしょうか?この記事をきっかけに良いフィラメントに出会えていたら私も嬉しいです。

最後にもう一点、試作を重ねず1品物としてプリントする方におすすめのフィラメントもご紹介します。「Kexcelled マットPLA」はそこそこお高いですが、マットPLAの名の通りツヤの無いマット調のフィラメントです。積層痕が目立ちにくく完成度が高く見えるので、プリントしたものを最終成果物とする場合に最適です。出来が良く見えるので製作時のモチベーションも上がる良いフィラメントです。

3Dプリンターを触り始めた時におすすめされて、以後ずっと使っている良フィラメントです♪最近は試作回数が多く安価なフィラメントに目移りしがちですがこれも良いっ!

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この記事を書いた人

Bambu Labによるマルチカラープリントが得意
Boothにて3Dプリントグッズを販売しています(現在月2万の売り上げ突破)
今までの技術を詰め込んだ最高のサンプルカード(パレットカード)設計
全メーカーのフィラメントのカラーバリエーションと特性を1か所に集めて検索できるフィラメントリスト作成中

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